テレワークの時代だからこそ見直したい~HIROENの視点~

「HIROEN」の視点
「ひろうえん」と聞くと皆さんは何を想像されますか?
大抵の方は結婚を披露するため、親戚や友人を招いて催す宴会のことを想像されると思います。
しかし、コンサルタントの世界では、「生産性向上」と紐づけた業務をブレイクダウンする際の視点のことを指します。
1.あらかじめ誰かに聞いておくべきことはないか(HEAR)
2.誰かに伝えておくべきことはないか(INFORM)
3.誰かに頼んでおかなければならないことはないか(REQUEST)
4.自分自身で実施すべきことは何か(OPERATE)
5.調査、検討を要することはないか(EXAMINE)
6.あらかじめ誰かと交渉すべきことはないか(NEGOTIATE)
上記、6つの頭文字をとって「HIROEN(披露宴)」と称されます。仕事を効率的進めるために、段取りを考え準備を進めると思いますが、その際、上記の6つの視点で仕事(タスク)を分解することで、効果的な計画を立てることができ、結果、生産性が向上するという考えです。
自分だけで完結する業務については問題ありませんが、あらかじめ他のメンバーと連携しておくべきことが後手に回ってしまうと、スケジュールに遅れが発生したり、業務の品質に問題が生じたりします。そうならないために、他のメンバーとの連携が必要な事項を上記6つの視点で洗い出しておく考え方です。
知的生産性向上システムDIPS
実はこのHIROENは、「DIPS」と呼ばれる知的労働に従事する人たちの生産性を向上させるシステムの中の考え方のひとつで、この考えが注目されたのはもう20年近くも前のことになります。
しかし、そのような古くに提唱された考え方でありながら、テレワークがスタンダードになりつつある現在にも通じる考え方です。
また、先ほど「コンサルタントの世界では」と記載しましたが、これはコンサルタントがクライアントへ提供するサービスの内容に含まれることが多いためで、知的労働に従事する多くの方々に適用することが可能です。
テレワーク時代におけるHIROENの重要性
これまでの勤務形態では、隣の席に人がいて、何かあればすぐ聞く・確認することができました。
「〇〇の件ってどう?」「ちょっと〇〇で打ち合わせいいですか?」と、直接話しかけ、回答をもらうことができました。
しかし、テレワークがスタンダードになりつつある現在においては、環境にもよりますが、他のメンバーと連携する内容にすぐに対応してもらない可能性があります。
確認事項をメールで送るも返信がなかなかもらえない、もしくはもらえたとしても意図が伝わっておらず再度の確認となる…等、業務そのものの遂行ではなく、他のメンバーと連携していくことに時間を要してしまい、進捗や品質に問題が生じてしまうかもしれません。
そのような事態に陥らないためにも、HIROENの視点を持って、事前の段取りを進める必要があると考えられます。
業務にあたる際、他のメンバーと連携すべきことは何かを事前にリストアップし、それらを前もってメンバーに確認していくことで、確認や連携にとられる時間を削減し、業務をスムーズに進めることが可能となります。
OAGグループでは、業務プロセスの改善や生産性の向上に寄与する支援を多く行っております。
その際には、貴社の業種や状況に最適なフレームワークを提供させていただきます。
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